引っ越しをしたら、ご近所に蕎麦を持って挨拶回りをするなんていう、昔ながらのマナーも時代とともに変化しています。
今では近所付き合いも希薄になって、顔すら見ないといったことが多くなっていますよね。
最近では一人暮らしの女性が巻き込まれる事件も多く、個人情報を周りに知らせる挨拶は危険だとされています。
でも「引越してきたのに挨拶無しというのは印象が良くない……。」と心配に思う方も要るでしょう。そんな場合、ご近所への挨拶はどうすればよいのでしょうか。
そもそも引っ越しの挨拶は「必要ない」という声が7割強!?
昔からマナーと言われてきた引っ越しの挨拶ですが、一人暮らしの方を対象としたアンケートをしたところ、必要ないと感じる人が7割強もいるというデータ結果が出ました。
それから考えると、挨拶をする人、挨拶してこないと怒る人も2割しかいないということになります。
ということは、引っ越しの挨拶にこだわる2割の人のマナー意識は、もはや常識の範囲ではないということになってしまったのでしょうか。
挨拶はトラブル回避の手段にならない時代
もともと挨拶をする目的というのは、ご近所とのトラブルを回避するためでもありました。
今でも騒音・臭い・ゴミ・嫌がらせなどの問題はよくニュースで見かけますよね。いくら挨拶をしていても、顔をよく知っていても、もめるときにはもめるのです。
それならば、身を守ることの方を優先させようというのが、挨拶をしないという人たちの見解です。
女性の一人暮らしで、それも長年住み続けるとは限らない場合には、挨拶をしなくてもいいということも今となっては常識の範ちゅうと言えるでしょう。
特定の近所付き合いは希薄でも、普段のあいさつはする
引っ越しの挨拶をしない理由の中に「プライバシーを守りたい」などの意見もあります。
悪気があるわけではないけれど、どの部屋にどういう人が何人で住んでいるか、何をしている人なのかなどの詳しい事情を気にされたりするのも嫌な気持ちにさせているようです。
人と関わることを拒否しているようにも見えるのですが、すべて拒否というわけではなく、マンションの玄関周り、エレベーターやロビーなどで出会った人には気持ちよく挨拶をするという人が多くなっています。
都会ほどクール
都心のワンルームマンションの住人のほとんどは単身者なので、地域的なコミュニティに関わることはありません。
それに伴ってファミリー層でもご近所だからといった理由での無理なお付き合いはなく、クールな関係が普通になりつつあります。
子どもが減ったこと、働く人が増えたことから、居住地域から離れた職場へでかけて昼間自宅にいる人が少ないため、地域コミュニティが衰退しています。
この現象は都心ばかりでなくその他郊外でも広がってきています。
こんな場合は引っ越しの挨拶は避けよう!
引っ越しの挨拶を省くという風潮があるからといって、挨拶をしてはいけないというわけではありません。
ただ、周りの環境や他住人の雰囲気、自分の状況に合わせて挨拶するかしないかを決めるといいでしょう。
では「一般的に引っ越しの挨拶をしない方が良い」と言われている場合はどういった場合でしょうか。
あなたが女性の場合
女性の一人暮らしなら、できるだけ挨拶は避けた方が良いでしょう。
女性の一人暮らしは一番狙われやすい状況なので、わざわざそれを知らせる必要はありません。万が一その情報を悪用されたら、犯罪に巻き込まれる可能性だって十分あり得るのです。
エレベーターやマンションの入り口などで人に出会ったら、軽く挨拶や会釈などして深くつき合わないようにしましょう。
エレベーターはできるだけ一人で乗るようにしたり、人がいる時は郵便受けをチェックせず部屋番号を知られないようにしましょう。
単身者向きマンションの場合
単身者向きのマンションは人の入れ替わりが激しく、それぞれの生活パターンがバラバラなので他の人も挨拶回りにくることは少ないでしょう。
こういったマンションの住人は、近所付き合いを初めから望んでいないことが多いので、挨拶をされると逆に不審に思う場合もあるようです。
マンションには寝に帰るだけという単身者も多く、約束のない来客には用心をしているので、挨拶へ行ったとしても、ほとんどの場合居留守を使われるのがオチでしょう。
一人暮らしの女性が日常生活ですべき防犯対策
一人暮らしの家は留守にしている時間が長いので、空き巣などに狙われやすいと言われています。
なかでも女性の一人暮らしは最も危険で、留守でなくても襲ってくるケースがあるので要注意です。
普段から気を引き締めて防犯意識を高めておかなければなりませんが、最低限どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。いくつかピックアップしてみました。
在宅時でもカギを閉める
玄関のカギを閉め忘れるのは一番危険です。
大きな荷物をもって帰った時や酔って帰ってきた時などに、閉め忘れるということがよくあります。
在宅時でも絶対に玄関のカギを閉めておくのは必須です。それに加えて、ドアチェーンもかけるように癖づけましょう。
洋服・下着は室内干しにする
洗濯物はその部屋の住人の性別や年齢層まで簡単に判断できる材料となります。
誰にでも簡単に自分の存在を知られてしまうようなことは、避けるようにしなければなりません。
洗濯物は部屋干しか乾燥機で乾燥させるなどの対策をとりましょう。
またカモフラージュとして、男性用の下着を一緒に干すのも一つの手段として使えるかもしれませんね。
表札をはずす、もしくは男性の名前にする
基本的に表札や郵便受けは無記名が良いのですが、どうしても必要な場合は名字だけ、もしくは男性の名前にすることをおすすめします。
文字は手書きではなく、パソコンなどで打った活字にすると無機質な感じがして、性別が分かりにくくなり効果的です。
郵便受けに郵便物を貯めこまない
郵便物には個人情報がたっぷり詰まっています。郵便物は放置せず毎日必ず回収しましょう。
それから、チラシなどがポスティングされてぐちゃぐちゃに溜まっているのを見かけますが、あの状態は留守が多いと言っているのと同じです。
インターホンが鳴っても不用意にドアを開けない
近頃はネットで買い物が主流になってきて、宅配業者の出入りが激しくなっています。
インターホンが鳴ったからといって、不用意にドアを開けてはいけません。
カメラ付きのものであればインターホン越しに、なければドア越しに、チェーンなども使って安全を確保しましょう。
日頃から防犯意識を高くもち、スキを見せないようにしよう!
一人暮らしのスタートは気持ちよくきりたいところです。だからこそ、ご近所への挨拶をすべきかどうかやっぱり迷いますね。
その不安をどうしても拭いきれないなら、家族や男性に一緒に挨拶に回ってもらうといいのではないでしょうか。
どんな人が周りに住んでいるのか自分が知っておくと、今後何かあったときにトラブルを回避できたり助けてもらえる可能性もあります。
それから、マンションの管理人さんや大家さんは困ったとき頼りになるので、しっかりと挨拶しておきましょう。
どちらにしても、一人暮らしは危険な状況に陥りやすいので、防犯意識を高めてスキを見せないことがポイントです。
いざというとき、自分で自分を守れる対策を、常日頃から練っておく必要がありますね。
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